古典的な交換行為から現代は一方的な贈与行為へ。相続も経済もよく似ている。

2014.12.11

写真 2014-11-23 14 12 07はい、どうぞ!

税理士という職業のせいでしょうか。
相続税の改正を来年に控えて増税対策セミナーの広告をよく見かけるようになりました。
業界ではビジネスチャンスと捉えているようです。

よく「相続」が「争族」になる・・・

なんてことを聞きます。
一方でひと昔前は争族なんてなかったんです。

それは交換行為が成立していたからです。

親世代からは先祖代々の土地、建物や道具あるいはノウハウの提供を。
子世代は親世代の老後を養ったり先祖供養の役割を。
互いに交換していたからです。

古典的な側面としてはそうでした。
それが崩れたんです。

親世代が一方的に提供することが一般化して
子世代にはその見返りを求めないとする風潮が広まりました。
さらに子世代はもらう側としての権利を主張するようになりました。

これが争族の原因です。

いつごろからそうなったのでしょうか。
・・・時代が成熟した情報化社会になったころから。きっとそうです。

どんどんそうなったんです。

相続に限ったことではありません。
経済行為もまったく同じことが起こっています。

モノに価値がある時代はモノとモノとの交換でした。
モノが行きわたってモノ自体には価値がなくなって、モノ余りの時代になりました。
売り手はモノが売れにくくなります。

同時にネット社会になって誰もが手軽に発信できる成熟した情報化社会になりました。

結果として、
選ばれるためにはまず発信するようになります。

その情報を欲している相手に価値を届けて受け取ってもらおうとします。
交換を前提をしない一方的な贈与行為が広がった背景はそのあたりです。

与えようとする側と、
もらおうする側(奪おうとする側)に分かれたんです。

不思議なことに与えようとする側は減りません。
むしろどんどん入ってくる気さえするのではないでしょうか。
この人(子)にこれを与えようと無償で提供します。

贈与されることに慣れると怖い。
与えられることが当たり前になります。
気がつけば常に奪おうとしているのにそれに気がつきません。

与えているつもりで奪っていないでしょうか。
知らないうちに奪おうとしていないでしょうか。
確実にその雰囲気が伝わっているはずです。

慢性的に赤字経営な会社は要チェックです!

親兄弟での争族は
同業者間の顧客の奪い合いとよく似ています。

「はい、どうぞ!」って差し出す。
「これ、どうぞ!」って、返ってくる。

そんな感じ。

相互に関係性を築けるのもです。
どこまでも価値と価値の交換が基本です。
その方が争うが少なくて済みます。

具体的には

「はい、どうぞ!」と、言って欲しがっている相手に情報を提供して
「これ、どうぞ!」って喜んでくれた相手からお金を受け取る。

やっぱり、この古典的な交換行為のほうが分かりやすい。

相続税が改正される一方で
贈与税の非課税枠が拡大されて現役世代がその恩恵にあずかる流れ。

そんな研修を受けながら頭の中で感じたことはそのあたりです。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。
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