大河ドラマ『花燃ゆ』第3話 ついてない男
江戸で問題を起こした
文の兄・寅次郎は育(はぐくみ)という親預かりの身分に。
武士ではなくなっています。
そんな身分もない者がお殿さまに建白書を送りつけます。
ありえない事態。
萩のお城周辺では騒動になります。
一大事です。
そんな寅次郎が建白書を書いた理由を文に話します。
寅次郎の想いは「知行合一」です。
知行合一って
知っただけでは意味がない。
知ったことは行動を伴わないと意味がない。
実践したいんだ~ってこと。
当時、たびたび異国船が出没しはじめたころ。
「海防は急務!」
「日本も外国の文化に触れるべきだ!」
「国を守りたい」って。
まわりの人の役に立ちたくてしょうがない。
そうした状況を知って学んでしまったんです。
そのためにはどうなっても構わない覚悟。
奥州や蝦夷地にはロシアの船が。
そして下田にはペリー率いるアメリカ船が現れます。
大砲を積んだ蒸気船です。
「日本の未来が心配でしょうがない。」
ただ、幕末の日本は鎖国で封建社会です。
お殿さまに意見をするなんてことは考えられません。
そんなことをすれば罪人です。もしかすると死罪かもしれません。
本人だけでなく親兄弟まで連座します。
だから自分の身分にそった行動を心得て暮らします。
決められたことをこなす毎日です。
それが常識。当然。当たり前です。
統計によると
「自分のことだけに気をくばる」より
「他人の役に立とうとする」ようになったのはつい最近。
日本国民がそんな風になったのはわずか2年前のこと。
2013年のことです。
45%の人が他人の役に立とうとしています。
逆に統計上では最大で73%だった
自分のことだけに気をくばる人はどんどん低下しています。
それまでは自分のことだけに気を配るほうが多かったんです。
日本人ってそんなものなんです。
ということは・・・
幕末、160年前の時代には無理な話ですよね。
自分本位な人が多いのは国民性です。
それが自分と親、兄弟を守ることだったわけですから。
それぐらい常識が違っていたんです。
「新しいことを始めようとするときは
決まって何もしない者が邪魔をする。
蹴散らして進め。」
そう言ったのは寅次郎の師匠の佐久間象山です。
新しいことは誰も経験がありません。
変化を嫌います。そんなものです。
無視されたりねたまれたりするものです。
それでも・・・やってみたい。
寅次郎の決心は黒船への密航へと繋がっていきます。
さぁ続きがどうなるのか興味津々です。