大河ドラマおんな城主直虎
第17回は「消された種子島」
種子島というのは火縄銃のことです。
その由来をちょこっと書いておきますね。
1543年9月23日。九州・種子島。
ここに中国船が漂着。
乗っていたポルトガル人によって
火縄銃がもたらされることになります。
いわゆる鉄砲伝来です。
種子島の島主・種子島時堯(たながしまときただ)。
ポルトガル人の持っていた
鉄砲に目がとまったようです。
そこで買い入れたの2挺の鉄砲。
刀鍛冶の八板金兵衛(やいたきんべえ)に
複製を製造するように命じています。
戦国時代の日本ではあっという間に広まります。
当時は世界でも屈指の鉄砲保有国だたと記録に残るほど。
(治安のいい現代では考えられませんね)
そして直虎が目にしたのは
25年ほど経ってずいぶん量産されるようにっています。
そのお値段が1挺10貫というのです。
「財政難の井伊では容易に購入できない」と、直虎は言うのです。
いくらぐらいなんでしょうか。
井伊谷のお殿さまにとって
いくらぐらいを高いと感じたんでしょうか。
もちろん方久にも多額の借入があります。
そのあたりを考慮しながら計算してみましょう。
今回の直虎の目にした種子島は大量生産モデル。
伝来時と比べればぐ~んとお安くなっています。
1貫=1石=1,000合=150キログラム
この換算式を使いますね。
1石は1人が1年間に食べるお米の量です。
1食1合を食べるとして1日に3合ほど食べます。
現代ではお米10キログラムがおよそ5,000円とすると
1石は75,000円となります。
ということで
この火縄銃。
1挺の10貫という
お値段は750,000円。
安ーーーーーい!?
最新輸入兵器がたったの75万円です。
もちろん1挺では使い物になりません。
100挺をそろえると・・・
75,000,000円(75,000万円)
やっぱり高ーーーーーい!
そのほかに玉や玉薬も必要で
やっぱり高価なものですね。
当時の井伊家の収入は25,000石。
昨年の大河ドラマ「真田丸」の
真田家の収入がおよろ65,000石でした。
同じ国衆でも遠江国にある
井伊家は厳しい経営が予想できます。
ちなみに年商に当たる石高。
25,000石を換算しておくと
25,000石×75,000円=1,875,000,000円
年貢の割合を50%とすると実際の収入は半分で
つまり936,750,000円(約9億3,000万ほど)
さらに・・・
・ 約半分を家臣のお給料に支払って
・ 借入金の返済もして
・ 田畑の開墾や治水もして
・ 城下の整備をして
・ 館の修復や他の武器も買って
・ さらに化粧料という遺族年金も支払います
そうなると・・・やっぱりお金がない!
直虎の頭の中の計算はそんな感じ…
だから容易に購入できる代物ではなかったんですね。
買えななら作ってはどうか。
そう思う気持ちのうらにはそんな計算があったんですね~
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