損して得取れって「許す」ってこと。おんな城主直虎

2017.07.03

キャプチャ
直虎のまわりの商人中村屋と瀬戸方久
(画像は公式サイトから)

大河ドラマおんな城主直虎
ここ数回は経済ネタが続いている感じ。

塩止めだったり
材木の販売だったり
町衆という自治活動をする商人の話です。

そんな中で自治都市・気賀に
城を築くように沙汰されます。

当時、自治都市としては堺が有名。

遠江国(いまの静岡県)にも
自治都市があったんですね。

そこへ今川家から派遣された
新しい代官がやってきました。

そんな第26回のお話し。

それそれの思惑の違いに
5人の町衆は分裂します。

築城反対派の伊勢谷、鈴木屋、龍雲丸(←盗賊)
築城賛成派の熊野屋、舞坂屋。
はっきりしない中間派の中村屋。

そんな感じ。

反対派と賛成派は
町中でもいがみ合います。

反対派の言い分も分かります。

むしろ正しい。
筋は通っている。

もとも自治を認めてもらうための
税を払っていたんですから。

城が築かれると町を自由に治められない。
今まで通りではなくなっちゃう。

急になに~って。
腹が立つんです。
奪われた~って。

相手が悪いと思うんです。

奪われたものを
返してもらっていないって。
この場合はお金(税金)ね。

カンタンにいえば
大切にされなかったって感じているんだと思う。

そのあたりを察しながら
直虎が町衆のみんなに話します。

少し長いのですが台詞を引用しますね。

直虎

武家が入ることのなにが然様に嫌なのじゃ。

伊勢屋

そもそも銭を納め、
町の仕切りを買い取っておった。
これではなんのために
銭を納めてきたのか分からぬ。

鈴木屋

しかも、今川の代官が入れば
船荷や人も厳しく改められましょう。
商いがやりにくうて仕方がございませぬ。

直虎

ほう。。。

では、城を築くことは
のんでもよいのではないか。

気賀にとって目障りなのは城ではなく
武家の目が入り商いが
やりにくくなることであろう。

・・・城は築く。そのうえで商いには
縛らぬことを願ったらよいではないか。
話し合う余地はある。

この直虎の提案には
そこには町衆全員が賛成します。
町衆って商人です。

龍雲丸が断固反対ですが。。。

なぜ町衆全員の意見が
まとまったのでしょうか。

このシーンの解説をしますね。

直虎の提案が素晴らしいこと以上に
これが商売の原則だったからです。

損して得とる。

現在価値で比較すると
・・・「損 < 得」ってこと。

将来、十分な得が機能するのか。
それがいつなのか。いくらなのか。
それが分からないから使いにくいんです。

だから目先の損に
目が向いてしまいます。

実際には
将来の得がいつでもいいんです。
いくらでも関係ないんです。

よ~く考えれば

ここで損しなかったら
・・・あとがなくなるだけなんです!

そもそも商売が成立しないんです。

ポイントは

「許す」ってこと。

腹が立っても
理解できなくても
条件が違っても
悔しくても

許すしかなんです。

損したままでいい。
返してもらわなくてもいい。

・・・という覚悟が試されているんです。

きっと。だから究極の損。

これが損して得取れ。

許せないままでは
この先にもっと損が大きくなる可能性がある。
ダメージが大きくなると再起すら難しくなります。

相手があってはじめて
商売ができるんです。

損した分=奪われた分

そう思うから

仕返しする権利がある
相手が悪いと思い続ける
自分は正しいから誤らせる

この気持ちのやり場が

・・・「分かってほしい」

そういう気持ちを
生む構造になっている。

これって相手も同じように

「分かってほしい」とか
「分かってくれるはずだ」って。

そう思っていたりします。

意識して奪おうと思って
奪っているわけじゃないから。
むしろ頼っていることの方が多い。

この気持ちの構造を
町衆は経験から知っていた。

そう思ったんです。

だっていっぱいあるんだから。。。
あるからそんな機会もあるだけなんだから。。。

そもそも
人は許すことを学ぶために
生まれてきました。

ボクはそう思っています。

何度も失敗するけれど
その都度、自分を許すこと。
そして他人も許していくこと。

だから商売は損して得取れとなる。

許して損してもいい。
実は許しても自分は損しない。

そんなことを学んだ第26回のお話しです。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。
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