6月1日に発売になった『商業界』7月号。
もう読んでいただいたでしょうか。
藤村正宏先生が表紙のビジネス雑誌です。
エクスマの大特集でした。
モノではなく体験を売るマーケティング手法。
幸せをつくり、結果利益を生む
つながりのマーケティング。
各業界で大活躍している仲間に交って
ボクも2ページほど掲載していただきました。
ありがとうございます。
ビジネスの本質をつかむ
10の視点が紹介されています。
・ モノを売るな!体験を売れ!
・ ニーズを聞くな
・ 差別化するな、独自化せよ
・ お客さまは神様ではない
・ オジカルシンキングするから成功しない
・ 顧客満足を向上させてもリピーターは増えない
・ ビジネスは戦いではない戦略思考を捨てよう
・ 迷ったらどちらが楽しいかで選ぼう
・ 関係性が重要
・ 幸せをつくり出し、結果利益を得よ
特に大切なキーワードは関係性です。
今はコモディティー化が進んだ時代。
誰から買うのか
どっちから買うのか。
迷ったら関係性の深い方から買います。
知り合いから買う方が安心です。
昔は友達とは商売しなくてもいい時代でしたが
今では知り合いとしか取引しないぐらい。
詳しくは『商業界』を読んでくださいね。
では税理士として
関係性とはどう折り合いがつくのでしょうか。
マーケティング用語の関係性を
会計的に表現するってこと。
会計的にも関係性は大切な視点だと思う。
今まではいかに売るかでした。
これからはいかに繋がるか。
その結果利益を生むプロセスが大切です。
だから関係性が大切。
実は関係性には2つあります。
1.モノを提供してお金をいただく ⇒ 「しがらみ」
2.情報を提供して共感してもらう ⇒ 「つながり」
エクスマの提唱する関係性はもちろん2番!
そのあたりを会計的に
表現するのは負債(の部)です。
特に「借入金」と「前受金」に注目です。
「借入金」は銀行から会社への応援。
「前受金」はお客さまから会社への期待。
さらに負債の下に表示される
資本の部にある「資本金」は親からの無償の愛です。
このあたりが
利益を生むまでのプロセスに当たります。
大切なことなのでもう一度言いますね。
ココではまだ利益は出ていません。
利益を生む前のつながりを表現しています。
「売掛金」や「受取手形」じゃないんです。
それは売ったあとに増えるものだから。
つながりがあるかどうかは判断できません。
他人資本とも呼ばれる負債が
どうしてつながりを表現しているのでしょうか。
疑問かもしれませんね。
とくに「前受金」の計上こそが関係性のポイント。
この勘定科目は
会社がモノやサービスの提供前に
お客さまがお金を払ってくれた金額のこと。
これってスゴイことです。
まだ何も提供していないうちにお金がもらえるってこと。
関係性が築いていなければありえない。
金額の大小ではなく時間の問題なんです。
従来からこうした関係性で
成り立っていた業界がありました。
・ 前払家賃を払う習慣のある賃貸業
・ 前売りチケットが発売されるライブや演劇
・ 販売台数が限定されている車の購入
などなど。
他にもよく似たサービスがあります。
百貨店のお中元、
航空券や宿泊予約も前払いだったりしますが
事前予約するとその分安くなるのは
ちょっと意味あいが違います。
違いはお客さまのことを
ファンと呼ぶほどに関係性ができていること。
モノやサービスの提供前から
ファンはワクワクしています。
その後も余韻に浸っています。
だから、先に払うんです。
モノやサービスを提供前に
受け取ったお金は「前受金」となります。
決算書の記載は負債です。
モノやサービスの提供後に「売上」に振替わります。
だからとても健全。
たんにモノを提供してお金を受け取るだけでは
「売上」が計上されるだけ。
それでは売れなくなった時に
売れ残ったモノに注目するばかり。
関係性がなければ売れない時代なんです。
そのプロセスを会計にも反映される方がいい。
利益ばかり見ないで
負債の計上に注目しましょう~~