注目!家康と氏政のコントロール感の乗り越え方の違い。真田丸

2016.06.07

キャプチャ
汁かけ飯で有名な北条氏政(写真はスポニチより)

大河ドラマ「真田丸」第22回は裁定

懸案だった沼田問題に決着がつきます。
上野の沼田城とその周辺領地の支配について。
誰の領地とするのか。

天正壬午の変の前後から
その支配者が次々に代わるほどに重要な地域。

関東からみれば最北端に位置し
越後から見れば関東への入り口に
山深い信濃からすれば広大な平地への出口に。

それぞれあたります。

物語の当時は真田家が実効支配してる状態。
真田家の城代・矢沢頼康が奮戦しています。

ちなみに彼は信繁のお父さん・昌幸の
叔父さんに当たります。

そんな沼田をめぐって
北条家は自分たちの領地だと主張しています。

北条家は徳川家の同盟の際にも
沼田領は自分たちのものだと取り決めるほど。

真田家も徳川家との盟約の際には
沼田領については真田家の領地であることを
認めてもらっています。

そこで沼田問題について
天下惣無事に則って天下人・秀吉がその裁定しよう

・・・というのが今回の物語です。

大名同士の私闘を禁じた
この布令に日本中の大名が注目しています。

実は以前にはあの徳川家康でさえも
この布令に振り回されています。

上田合戦で真田家に敗れたのちのこと。

再度、真田家の守る上田城へ出陣しようとした
徳川軍に待ったをかけたのがこの天下惣無事令。

豊臣秀吉が関白に就任して以来
日本国内では勝手な戦はNGとなりました。

すべては朝廷の許可が必要となったんです。

朝廷のトップは帝で
その代理が関白秀吉という図式ね。


東海道の実力者である徳川家康。

関東の覇者を自負する北条氏政。

この二人は同盟関係を結びます。
もちろん想定した相手は豊臣秀吉です。

家康の娘が氏政の息子へ嫁いでいます。
つまり親戚関係です。

ふたりとも大大名であり
自尊心のかたまりのような
戦国武将です。

自分こそがナンバーワンです。
そうでないと生きていけない人です。

それぐらいに

とーーーってもコントロール感が強いんです!

コントロール感って

自分が判断・決定したことによって、
自分が予期した、望ましい結果が得られた
という認識のこと。

分かりやすく言いますね。


自分のことは自分で決めたいって感情のことです。

戦国時代を生き抜いたお殿さまなんです。
結果を出して君臨している地元のヒーローなんです。

何事も
誰にも邪魔されずに
自分で決めたい

そんな意識が強そうでしょ。

汁かけ飯のエピソードもそのひとつ。

食べたいときに
食べたいだけ
ご飯に味噌汁をかけて食べる。

一度で味噌汁の適量が測れない
食べ方をする息子・氏政の食べ方を見た
父・氏康は

「北条の代も自分限りだ」と、嘆いたほど。
それでも自分のやり方がある!?

と、言い張る氏政。

現代以上に
戦国の時代のお殿さまなんて
自分のことは自分のやり方でやりたいんです。

その点は家康も氏政も同じです。

大名、国主や領主などのトップはつとまりません。

プライドと言ってもいい。

同盟していた両者。
極端なほどに違う運命をたどります。

徳川家康はコントロール感を
乗り越えて生き残り
のちに江戸幕府を開きました。

一方で北条氏政はコントロール感を抑えられずに
自分の代で家を滅ぼしてしまいます。

第22話はその始まりでもあります。

信繁の父・真田昌幸もコントロール感が強く危うく
沼田問題で領地を没収されたことでいきり立つ寸前でした。

「時代が変わったんです!父上!!」

と、秀吉のそばに使える息子・信繁に諭されます。

「自分とで本意ではないが
今は秀吉に従って好機を伺うしかない」

そう悟ったのは徳川家康でした。

「子どものケンカに
親が首を突っ込むような真似をするな~」

そう言って秀吉を無視して
近隣同士で戦を続けたのは北条氏政でした。

家康にあって
氏政にないものは

健全な諦念感(ていねんかん)。

潔く諦めることです。

諦めるって悪いことじゃないから。
自分の努力と行動でなんとでもなる。
なんとかしてみせる。

これまではそうやってきたけれど・・・

なんともならないほどの
自然災害や時代変化に遭遇すれば
あっさりを受け入れること。

いつまでも固執しすぎないことです。

物語の面白すぎる展開以上に
ストレス社会を生き抜く
大きなヒントをもらったような感じです。

がんばりすぎる現代人。

イライラすることが起こるのは
コントロール感が侵されているからです。
まずはそこに気づきましょう。

いつもがんばる人は
あっさりと諦めてみましょうね。

チャンスは1度ではありません。
もっと大きなチャンスがまたやってきますから。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。

山本会計事務所
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