資本主義を再考しよう3 信頼は複利計算

2022.02.24


春が待ち遠しい

2月後半。
毎年恒例の確定申告シーズンに突入です。
事務所のデスクで大川の眺めながら
気分転換にブログを書いています。

以前のブログもぜひ。

資本主義を再考しよう
資本主義を再考しよう2

さてさて先日、移動の新幹線で手にした
雑誌Wedgeにあったコトバにハッとしました。

信頼は複利で効いてくる

あなたはどう思いますか。
詳しく説明しますね。

マンガ『正直不動産』を引用したその記事。
主人公・永瀬財地。
口八丁で劣悪な物件を悪どい条件で
売りさばいていた。
ある時、ひょんなことからまったく
嘘がつけない人間になります。

仕方なくここからは考え方を変更。
正直なことしか言えない正直不動産として
お客さまの本当のニーズに寄り添い
いい物件を適切な条件で提供するように。

効率は悪いものの新たな仕事の喜びに
目覚めていくという展開。

4月からはNHKでもドラマ化される
人気作品ですね。

最初は営業トップだったのに最下位まで
順位を落としもがき続けます。

正直に良質な物件を提供し続けることで
顧客の信頼を獲得し、クチコミが広がって
トップに返り咲いてきます。

これ、マンガのお話だけじゃない!

短期では稼げなくても、
信頼という財産が高めて行けたら
信頼だけでなく関係性やブランドという
財産のストックを増やそうとする。

そういう視点があるかどうか。
これBS思考です。

日ごろの営業会議や業績報告では
ついついPLが中心になりがちです。
そこでは売上と利益に注目します。

でも・・・まだ売れてもいないのに
お金を払ってもらえるほうがいい。
そのほうがもっとお客さまに
信頼されていると思うんです。

もらったお金は「前受金」負債です。
PLではなくBSに載っています。

前売りチケット
ICOCAのチャージ
完成前の代金

などなど。

どれもまだモノを売っていないし
サービスも提供していません。
だから売上じゃない。

先に価値を届けようとする視点。
それには信頼が不可欠です。

負債のなかでも「前受金」は別格。
いいことばかり。

1. 返済不要
2. 時間の経過に従って売上に変身
3. それまで納税の対象外

最高でしょ。

ほかにもお金は発生していなくても
受注件数や予約状況も
その時はまだ売上でないという意味では
BS思考です。

PL(損益計算書)は期間損益。
とくに短期の利益を追います。
今がいいかどうか。
その時限りで資産にならない。
フロー重視。

BS(貸借対照表)はその時の財産状態。
資産が積み上がっていきます。
将来が豊かになるかどうか。
ストック型が特徴。

たしかに信頼なんて
オフバランスだし数値化もできませんが
積み上がるいう点はBS思考。

間違いありません。

もし値下げ要求が増えたり
販売数や依頼の減少などが
継続している。

そんな状況では
一度、見直してみる価値ありです。

今は小さくても時間の経過とともに
信頼は複利で効いてきます。

選ばれて愛されて応援されることで
実感できますから。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。

山本会計事務所
Yamamoto Yasuzou Accounting Firm
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