承継ファーストなのに井伊家最期の日。おんな城主直虎。

2017.09.11

写真 2017-09-10 23 10 24第36話当時の井伊家の周辺の勢力はこんな感じ

ここ数回。
井伊家の周辺では大忙し。

直虎が殿さまとして井伊谷のある遠江国。

東隣の駿河国と合わせて
今川氏真が国主として国衆を束ねて治めていました。

遠江へは三河国から徳川家康。
駿河国へは甲斐国から武田信玄。

今川領は同時に攻め込まれます。
そして、あっさりと今川家は滅亡。

合戦よりも蹴鞠が得意なお殿さまでしたね~

⇒ 貸しはがしによる倒産でお家が取り潰しに!
⇒ 究極のラブストーリー
⇒ たかが夢じゃ。朝が来れば終わる

どの回もラスト10分の展開にくぎ付けです。
誰もが予想していないほど。

それでいてクライマックスには
主人公がいるので観ていて楽しい。
ちゃんと直虎が主人公のドラマです。

今週は第36話 井伊家最期の日。

今川家によって
お取り潰しになっていた井伊家。

徳川家のもとで
お家の再興を画策していましたが

・・・当てが外れます。

完全に見込み違い。

徳川家康には服従の証として
世継ぎの寅松を人質に差し出したのに
お家は取り潰されままです。

政次も無駄死にです。

お城も領地も戻ってきません。
家臣にも支払うお金もなければ
宛がう仕事もありません。

直虎はお家の再興を諦めます。

他家に奉公・再就職する。
嫁の世話をする。
親類を頼ってみる。

家臣たちもそれぞれに
身の振り方を決めていきます。

ず~っとみんなが一丸となって
お家の再興を願って励んできたんです。

どんなに借金だらけでも
合戦のたびに命を削っても
女性を世継ぎにしてでも

家名の承継と存続だけを願ってきたんです。

それなのに・・・

井伊家の最後の日がきました。

出家のままだった直虎も
還俗して龍雲丸と結婚・農家で暮らします。

この展開はホントにびっくりでした(笑)

改めて感じたことがあります。

当時の武家。

井伊家のような国衆クラスでは
なにより家名が一番です。

現代でいえば
家って会社のことです。

家名って
会社の承継と存続ってこと。

まだまだ幼い寅松でさえ
そう信じていましたほど。

家族経営の価値観と同じです。

家族経営の会社って
代々、親から子へ伝統を引き継ぐこと。

これが最優先でしょ。

とにかく規模の拡大というよりも
家族を中心に会社を継いで存続させることが一番。

経営者は自分の後継者を決めて育てる。
家族経営の現場ではそれが一番大切です。

まったく同じでしょ。

家=血筋
家族経営=血筋主義

これが関係者(株主)に対して
利益と配当を問われる上場企業とはまるで違います。

上場会社=能力主義

どの会社も利益を目指しているようですが
実際は上場企業と家族経営の会社では
その前提条件がまったく違うことが分かります。

1.上場企業は利益ファースト。
2.家族経営は承継ファースト。

だから

上場企業では
プロの経営者が利益と配当を約束します。

規模も大きくしっかりと予算書を作成。

確実に達成していきます。
もし予算が未達なら大問題。
経営者は解雇すら覚悟です。

家族経営では
職人・技術者・資格者だったりする
素人経営者が家業を継ぎながら存続を計ります。

予算があってもほとんど未達。
それでも経営責任は問われません。
誰が引き続き経営するのか。

そこがポイントだから。
これが赤字会社が多い理由です。

まるで違うでしょ。

承継ファーストでは
利益が出にくいのは当然かもしれない。

直虎のように
プランニングが外れると
次の手が打てずに修正できない。

昨年の真田丸との違いです。

どの経営ではプランニングを必要に感じますが
実はそうでありません。

とくに家族経営では
プランニングよりもクラフティングです。

創作です。

その場その場で
変化に即対応しながら
つねに創りだしていくこと。

真田家はどんなに卑怯者と言われても
生き残る術を考えて行動していました。

あらかじめ作ったプランを変更していました。
そのあたりを直虎は・・・

家名こそ一番であるという
最大の関心事でも失敗するほどです。

今のところはですが。。。

誰も社長である
お殿さまを責めないでしょ。

井伊家という会社は
直虎しか社長をできないからです。

家族経営と同じ。
他に成り手がいないんです。

改めて家族経営の前提条件について
考えさせられた今回のお話でしたね。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。
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