体質的な黒字経営や赤字経営ってあると思う

2021.08.23

甘いものだけはやめられない

同族会社は限られた人材を生かす商売。
そのあたりについて前回のブログでは
お届けしました。⇒ 黒字を強いる空気
お読みいただきましたか。

さて今回は体質について。
冷え性とか早起きは苦手だとか太りやすいなど。
人には体質ってあります。会社も同じ。

体質としての業績ってあります。

特に赤字体質なのか黒字体質なのか。
その見分け方、認識の仕方について。
業績って日ごろの活動の成果なわけですが
実は体質や癖のような一面もあります。

今回はそのあたりを確認してみましょう。
お手もとに決算書を用意してください。

貸借対照表、損益計算書、
さらに株主資本等変動計算書。
個別注記表や勘定科目内訳明細書などが
続きます。

その中で勘定科目内訳明細書に注目。

貸借対照表や損益計算書に記載している
勘定科目について具体的にその取引先や
残高を示しています。

「預貯金等の内訳書」「売掛金の内訳書」
など16種類。
その中の「借入金及び支払利息の内訳」
探してみてください。

もしなければ無借金(経営)です。
期末時点では借入金がありません。

ある調査では無借金企業は15.6%。
少ないでしょ。希少と言ってもいい。
だから借入金がある前提で進めますね。

記載内容は次のとおり。

・ 借入先
・ 期末残高
・ 期中の支払い利子額
・ 利率
・ 借入理由
・ 担保の内容

会社の規模にかかわらずこの内容は同じ。
「借入先」はお金を借りている銀行や
会社の名前が記載されています。

あなたの会社は
どんな先から借入をしていますか?

「銀行に決まってるでしょ。。。」

保険会社や取引先の場合もありますが
やっぱり銀行からが多いですよね。

ではどんな銀行でしょうか。
メガバンクですか地銀ですか。
それとも信用金庫でしょうか。

会社の規模が比較的大きくて、
業績が安定的に良ければ、
メガバンクが安い金利で貸してくれます。

会社の規模が比較的小さくて、
業績が不安定だったり赤字決算続きでは
地銀や信用金庫から比較的高めの金利で
借りている。担保も差し出している。

・・・ことが多いです。

業績がいい会社の借入は
無担保でメガバンクに頼ります。

またはメガバンクをメインに
地銀や信金に振り分けることで
未来のリスクヘッジをしながら
資金調達しています。

当然、キャッシュフローに
無理がありません。

コレ、健全な体質でしょ。

また信金等は支払金利は高くても
継続取引をしてもらえる特徴があります。

業績不振に陥っても担保さえあれば
無理を聞いてくれる間柄だったりします。
メガバンクがない
この取引形態にだけ頼るのも体質でしょ。

この取引形態から脱却しない限り
赤字体質なんです。直近の決算が
黒字かどうかじゃないんです。

だから

長期借入金の返済期間が固定され
キャッシュフローはつまり気味です。
その結果、定期的に借換を繰り返すので
なかなか借入金の残高が減りません。

取引している金融機関から
ある程度、黒字体質なのかどうかが
分かるのはそのあたりです。

実際の業績だけでは測れない
長年の体質はそのあたりに現れます。
一度、検討してみてくださいね。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。

山本会計事務所
Yamamoto Yasuzou Accounting Firm
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