貸借対照表は植木と考える!?木と根と添え木です。

2015.04.16

キャプチャ10

手書きで書いた図。新しい貸借対照表はコレ!

本来、貸借対照表って左右対称だから分かりやすい。
奇跡的なバランス感覚です。
だってバランスシートっていうぐらいですから。

税理士としてはそう思うんです。

そんなことを疑ったことすらありませんでした。
簿記や会計を知っている方ならボクと同じ感覚だと思うんです。
きっと。それでもある時、質問を受けたんです。

「貸借対照表ってイメージしにくい~~」って。
「損益計算書は上から引き算だけど貸借対照表って分かりにくい~」って。

ボクとしては

・ どこが分かりにくいんだ
・ 右と左が同じ金額で釣り合っているのに
・ 図表で表しても箱2つで説明がつく

おまけに
これ以上カンタンに説明する方法を習ったことありません。

(・・・どうするボク・・・)

ちょっと考えてみたんです。
習ったことがないなら作ればいい。きっとそうだ!
もう少し慮ってみたんです。

慮る(おもんばかる)。

これ、ボクのテーマでもあるし仕事の原点にしています。
自分のことではなく相手やまわりを想い図るってこと。
どうすれば分かりやすくなるのか。

その時、思ったんです。

もしかすると、

左右対称ってことに
こだわりすぎていたのかもしれない!?

一度パーツを分解してみたんです。

・ 借方と貸方。左と右。
・ 借方は資産で貸方は負債と純資産。
・ このバランス(合計額)が一致する。

この前提条件を分解して絵に描いてみたんです。

意識したポイントは3つ。

1.このバランスを無視する
2.左右でなくてもいい
3.2つのパーツを3つに分ける。

そうすると上に書いた手書きの図になります。

貸借対照表表を左右ではく上下と横に分けてみました。

詳しく説明しますね。

木と根と添え木です。

資産(現金、売掛金、建物・・・) ⇒ 木(あるいは幹)
純資産(資本金、利益準備金・・・)⇒ 根
負債(借入金、預り金、前受金・・・)⇒ 添え木

道路沿いにある植木。
そんなイメージ。貸借対照表は植木です。

植木のパーツに見立てればどうでしょうか。

日々、大きな木として成長するために
根と添え木の力を借りて活動しているわけです。

資産をどのように支えるのか?
ある意味、それが経営テーマでもあります。
太い木は大きなキャッシュです。

そう考えれば借方貸方という左右対称というより
資産を下からの純資産と横からの負債が支えると考える方がぴったり。
その合計金額が一致するわけです。

そして添え木はレンタルです。

自分のものではないので
レンタル料である利息がかかるし
レンタル期間が終了すると返却します。

しっかりと利益が出ると
土の下に埋もれた根が大きくなって
自分の力で支えるようになります。

そもそも貸借対照表は左右対照であって左右対称ではないんです。
タイショウの字が違うってことね。

左右が違っているもので成立していることを証明しています。
だから対照。コントラストです。
左右の形一致するシンメトリーではありません。

今までのイメージを手放すと
新しいアイディが浮かびますね。

「なるほど植木ね。
この図なら貸借対照表も分かりやすい~~」って。

「添え木なしで自立できればいいわけですね」って。

そう言ってもらえた時に
なんだかホッとしました。

ちなみに、添え木が根より大きい状態が債務超過の状態ですから。

気をつけましょうね。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。

山本会計事務所
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