赤字はホントに悪いのか?査定力を高めよう!

2015.04.11

キャプチャ2 当期利益なんて決算書のラベルのようなもの

「会計データ」って不思議です。
「会計データ」っていったい何だろう。

休日の午後。
日ごろは何の疑問もなく扱っているのですが
手を止めて深く考えたくなることがあります。

だってデータそのものは目に見えないのに、
とても大きな影響力があるから。

先日のこと。

会合の席で隣の席に座った
ある経営者の方から質問を受けたんです。

「黒字と利益が出ているって同じですよね」
「反対に赤字と損失が出ているって同じですよね」って。

続けて「赤字は誰にとって悪いのですか?」って。

どうやら会計的な考え方の把握が課題のようです。

ボクの答えは

「黒字≒利益 であり 赤字≒損失」です。

どちらも似ているようでちょっと違う。
違っているようでほとんど同じ。

そんなところです。

さらに赤字についても
ホントにいけないことだとは思っていません。
場合によっては黒字でなくてもいいし、
赤字が悪いこととされるにも理由があるから。

順番に説明しますね。
まず黒字(赤字)というのは
最終損益で利益(損失)が出ていることを言います。

それ以外の損益は無視です。
ここでいうそれ以外の損益というのは
粗利や営業利益、経常利益、税引き前当期利益のこと。

会計上の利益は5つ。
それそれに違う役割があります。

そのうち黒字経営あるいは赤字経営の判断に使うのは
一番下に表示される当期利益です。

ここが利益(プラス)だと黒字。
損失(マイナス)だと赤字となります。

だから「黒字≒利益 であり 赤字≒損失」と表現したんです。

では赤字経営についてはどうでしょうか。

できれば黒字がいいですよね。
赤より黒がいい。響きも違う。

黒字っていうだけで「いい会社」って評されます。
経営者も胸を張れます。
黒字を出してるってことで自信が持てますよね。

・・・そうですよね。

では経営者自身以外で
誰から「いい会社」って言われるでしょうか?

答えは

大会社は投資家、株主。
そして中小会社なら株主以上に銀行です。

どちらも他人の目が気になります。

よく考えれば
そもそも会計データは出資者への報告ツールなんです!
他人へどのように報告するのかに重点があります。

会社の規模にかかわらず
会計データは会計基準の影響を受けます。

この会計基準が曲者なんです!

使ったお金が経費で落ちるか。落ちないか。
それは金額の大小ではなく使い道によるからなんです。
あるものは経費として処理してあるものは資産に計上する。

土地や絵画をたくさん買っても経費で落ちません。
現金預金という資産が土地や絵画という資産に振り替わるだけ。

同じように研修費に投資をしたとします。
スタッフに対して未来の収益を生むための投資です。
これは全額経費となります。

いくら使ったかじゃないんです。
どのような会計処理をしたかなんです。

そのあたりを押さえてください。

最終利益としての
当期利益なんて決算書ラベルです。

しっかりと中身を精査しましょう。
査定力です。

ラベルをはがしてよく見てみましょう。

中小企業は銀行のために黒字決算を組み続けるよりも
会社の未来のためにお金を使いましょう。

それが赤字になってもいいじゃないですか。
・・・しっかり説明できれば。

どんなふうに使われているのか。
費用化のプロセスを検討することで見えてきます。
今の売上だけを見ていると見失います。

特に「ない会社」は強く認識した方がいい。

ある会社、ない会社について詳しい説明こちらから
⇒ あなたの会社に利益が出ないたったひとつの理由

ラベルだけを信じることなく
ラベルに惑わされるのでもなく
個性の基づく価値をお客さまに届けましょう。

出資者への報告のためだけでなく
自社の隠れた価値を探しましょう。

それこそが会計データの上でも
継続的に数字を高めることにつながるのですから。

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山本 やすぞう
1972年大阪市生まれ。近畿税理士会北支部所属。TKC近畿大阪会所属。 大河ドラマを題材に使い、名シーンや名セリフを交えたわかりやすい内容が評判となる。常識に縛られずその会社らしくあろうとする経営者を応援することから、中小企業の経営者のみならずスタッフまで「私にもできる」と思わせ、信奉者が増加中。 計算するだけでなく、一緒に利益を探す税理士として活動中。
山本 やすぞう

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